【SV S19 最終190位(R2014)】願望ウーラワダチアーラ

こんにちは、Madogiwaです。

今回は、勝てる構築が全く思い付かないながらになんとかレート2000を取ることができたので、使っていた構築を記事にすることにしました。

とんでもないヤンキープレイングをすることを前提で使っていたので、完成度が高いとは言えませんが、この酷いプレイングを世に知らしめるためにも読んでいっていただけると幸いです。

 

 

【コンセプト】

色々な構築を触っている内に、毒菱+残飯瞑想の形が最も安定して勝てることに気がついた。最終日まで禁伝枠をルナアーラとテラパゴスで悩んでいたが、ルナアーラの方が高い勝率を確保できたため、前期同様ルナアーラを軸にして戦うことにした。

 

【構築経緯】

軸であるルナアーラは残飯で使いたかったが、厚底ブーツを持てないと、どうしてもステルスロックや毒菱に弱い。それらの回収要員を兼ねつつ、毒菱を撒くことができるキラフロルを採用。最初の内はこの2体を軸としていた。

今期戦う上で、どうしても構築に入れたかった駒がいた。それはスカーフイーユイである。残飯瞑想枠とイーユイを並べることで黒馬バドレックスに強く出ることができ、スイーパーも兼ねることができる。テラパゴスではなくルナアーラを使う理由の一つであったため、優先的に採用した。

次に、補完枠として、上3体だと重いディンルーに対して大きなアドバンテージをとっていける鉢巻連撃ウーラオスを採用。

そして、ここまでで重いミライドンに対してメタを張れるチョッキテツノワダチを採用。

ミライドン軸に対しては、この2体+ルナアーラで選出することが多いのだが、この3体選出のプレイングの酷さは目を覆い隠したくなるほどである。

なんの事かと言うと、この選出だと初手ウーラミライ対面が多発するのだが、相手はテツノワダチの圧にビビって蜻蛉か素引き、最悪龍星群を選択してくる。そこに対してウーラオスが素で居座って水流連打やインファイトを押すことで莫大なアドバンテージをとることができる。というより、これをしなければ高い勝率が見込めなかった。実際、龍星群を押された試合はルナアーラで起点にして有利な展開に持ち込めることも多いが、イナズマドライブを打たれて不利になることも極稀にあった。この構築最大の欠陥である。

最後の一枠として、ここまででどうしようもないコライドンやザシアンの積みに対する解答になれるヘイラッシャを採用して構築が完成した。

 

【個体解説】

ルナアーラ

テラスタイプ:フェアリー

実数値:240(220)-x-141(252)-176(20+)-128(4)-119(12)

持ち物:たべのこし

特性:ファントムガード

技構成:シャドーレイ/ムーンフォース/めいそう/つきのひかり

H…16n

B…極振り

C…11n

DS…余りを振り分け

イラストはねがいびと(@heiwabitokai)作。

2期連続で握ることになった禁伝枠。今回はルナアーラのテンプレ寄りの型である残飯瞑想で採用。テラスタイプは、ルナアーラに最も採用されやすいフェアリーとした。前期ルナアーラで結果を残した人の間だと、瞑想型のフェアリーテラスタルはあまり評価が高くなかったようだったが、個人的にはこれ以上ないと思うくらいにはルナアーラと噛み合ったタイプだと感じた。なによりテラスムーンフォースで瞬間火力が高いのが大きく、ディンルーの処理が楽になった。また、耐性面の補完もオオニューラやハッサムくらいでしか裏目になることがなく、どちらかと言うと強みの方が目立っていた。

調整は、瞑想型にしては珍しくCを高くしている。これは瞬間火力が出る方が自分のプレイスタイルに合っているというのもあるが、相手の特殊を起点にして全抜きを狙いたいため、Bを過剰に振る必要がないと判断したというのが最大の理由である。実際、全体を通して見ればこの調整が活きた試合の方が多かったと思う。

七世代をやったことがないため、ルナアーラに愛があるというわけではなく、前期だけで使うのをやめる予定だったが気が付けば採用していた。本当は好きなのかもしれない。

 

キラフロル

テラスタイプ:ゴースト

実数値:159(4)-x-110-182(252)-101-151(252+)

持ち物:きあいのタスキ

特性:どくげしょう

技構成:だいちのちから/キラースピン/ステルスロック/どくびし

最速CS 余りH

イラストはエミー(@pk_liaaaaa)作。

毒撒き兼ステロ拒否枠。最初の内は軸として投げていくつもりで採用していたが、最終的にはコライドン軸とテラパゴス軸くらいにしか投げていない。特殊禁伝とキラフロルが対面してしまっただけで分が悪いというのが大きく、積極的には選出できなかった。

技はコンセプト上キラースピン、撒ければ強いステルスロックと毒菱は確定として、最後の一枠はずっと迷っていた。最終的には、キラフロルミラーやブリジュラス対面で活きる大地の力を採用したが、パワージェムやマジカルシャインだったら…と思う場面は山程あったので難しい。

調整は最速のCS襷で使っていたものをそのまま流用したが、特にこの調整で困ったことがなかったのでそのままで使い続けた。身代わりを残されて起点にされたら面倒なのでこれで正解な気もする。テラスタイプはゴチルゼルから逃れるためのゴーストだが、一度も活きなかった。

 

イーユイ

テラスタイプ:ほのお

実数値:131(4)-x-100-205(252+)-140-152(252)

持ち物:こだわりスカーフ

特性:わざわいのたま

技構成:オーバーヒート/かえんほうしゃ/あくのはどう/サイコキネシス

準速CS 余りH

イラストは紅狐(@Delphox_Mega)作。

個人的に今期最も使いたかったポケモン。スカーフを持ったスイーパーの中で最も黒馬バドレックスに強そうな顔が出来る上、それ以外でも超火力を押し付けられる汎用性の高さから、入れ得ポケモンではないかと感じていた。先制技に弱く、特に炎技の一貫を切りつつ神速で縛ってくるカイリューは面倒だったが、ルナアーラと組むことでその弱点がある程度解消されており、強い部分を色濃く引き出すことに成功していたように感じる。

テラスタイプは炎。黒バドは炎半減のテラスの個体があまりいなかったので、炎技の火力増強が活きる試合が多かった。炎テラスオーバーヒートの火力は相変わらず癖になる。

 

連撃ウーラオス

テラスタイプ:みず

実数値:175-182(252)-121(4)-x-80-163(252+)

持ち物:こだわりハチマキ

特性:ふかしのこぶし

技構成:すいりゅうれんだ/インファイト/とんぼがえり/アクアジェット

最速AS 余りB

イラストは零度(@2412_ReiPoke)作。

普通の鉢巻ウーラオスだが、構築経緯で語った通り、ミライドン対面素で居座って水流連打やインファイトを押すヤンキーポケモンだった。裏にカイリューなんかがいなければ受かるはずがない超火力を叩き出すことができ、そのヤンキー行動だけで勝ちになる試合も多々あった。無論、それは褒められたようなことではないし、むしろ晒されても何も文句が言えないような行動である。だが、ミライドン軸に対してはこれだけで勝っていたというのが紛れもない事実であり、隠すのも恥ずかしいのであえてタイトルにした。

最速であれば相当速いポケモン以外の上から超火力を叩き込むことができるので、禁伝環境になってもその強さは健在だと感じた。ただ、ゴツメカイリューが増加しており、前期と比べると逆風だったような気もする。その点、ルナアーラカイリューとの殴り合いで勝ちやすいポケモンなので、構築には上手くハマっていたと思う。

 

テツノワダチ

テラスタイプ:じめん

実数値:191(204)-154(60+)-140-82(-)-121(244)-126

持ち物:とつげきチョッキ

特性:クォークチャージ

技構成:じしん/アイアンヘッド/はたきおとす/ボルトチェンジ

H…16n-1

A…11n

D…余り ほぼ極振り

イラストはマシの子(@mashino97683)作。

ミライドンの電気技を無効、ドラゴン技を半減に抑えられるメタ枠。単純に殴り合いでも強いが、どちらかというとミライドン軸に対してテツノワダチを意識させ、こちらの願望プレイングを通す際に活躍した。先に語った通り、自身の酷いプレイングを誘発するポケモンではあったが、ミライドンに対してタイプ受けが効くという唯一の性能を気に入り、最後まで使い続けてしまった。

技はタイプ一致の打点である地震アイアンヘッドまでは確定として、ミライドンに後投げから対面操作ができるボルトチェンジを採用。あまり採用されていないようだが、チョッキ型であれば優先的に採用すべき性能に感じた。最後の技は叩き落とすにしたが、ほとんど活きなかったのでステルスロックや毒菱を拒否できる高速スピンを採用した方が選出の幅が広がったかもしれない。

テラスタイプは地面。オオニューラに対して裏目が少なく、火力増強できる点を評価して採用。それほど割いていないが、稀に刺さることがあったのでこれで良かったと思う。

 

ヘイラッシャ

テラスタイプ:フェアリー

実数値:257(252)-120-183(252+)-x-85-56(4)

持ち物:ゴツゴツメット

特性:てんねん

技構成:ウェーブタックル/じわれ/あくび/ねむる

HB特化 余りS

イラストはチャキオ(@chakio_pk)作。

諸説枠。積んでくる物理アタッカーが止まらないので構築に入れるしかなかったが、あまり構築と噛み合いが良いとは言えなかった。そもそも残飯を持っていないヘイラッシャを使い慣れていないというのもあるが、毒菱があるせいで欠伸による流しが効かず、地割れを打つか釣り交換するかの謎の択が発生していて意味がわからなかった。

地割れは全体を通して全くと言っていいほど当たることがなかったが、唯一、身代わりゴチルゼルに対して4連続で地割れを当てて突破した時だけは脳汁が出た。それ以外で活躍した覚えはあまりないし、絶対に使い方を間違えている。

テラスタイプはフェアリー。相手の構築にゴチルゼルがいた時点でまともな試合にならないので出来ればゴーストにしたいが、コライドンのスケイルショットが受かっていないので変えられなかった。そこも含めて弱かったと思う。同じ天然枠だと、ラウドボーンを採用した方が勝てた可能性もある。

 

【選出】

◆黒馬バドレックス

ウーラオスルナアーラ+イーユイ

刺さっていればキラフロルでもいいが、毒菱回収枠がいたりディンルーがいたりとウーラオスを投げたい構築の方が圧倒的に多かった。構築次第では、初手黒バドを意識して初手イーユイもあり。その場合は裏にヘイラッシャを置くことが多かった。

◆ミライドン

ウーラオスルナアーラ+テツノワダチ

記事のタイトルになっている選出。ウーラミライ対面になった瞬間、闇のゲームが始まる。ただ、アーマーガアのようなテツノワダチに対して明らかに後投げが安定しそうな輩がいる時はテツノワダチに素引きしたり、初手ミライドンを読んでテツノワダチを初手に置き、ボルトチェンジから入って有利な盤面をつくっていくことも多かった。

◆コライドン

キラフロル→ルナアーラ+ヘイラッシャ

キラフラルで毒を撒いて裏で詰める選出。晴れだと月の光の回復量が増加するので、コライドンはもはやルナアーラで受けることが多かったが、剣舞は流石にケアできないので信用していないヘイラッシャに縋るしかなかった。

◆白馬バドレックス

キラフロル→ルナアーラ+ウーラオス

白バド軸のあらゆる選出に対してこれが刺さった。白バドに毒を入れることが最優先であるため、初手ガチグマ対面は毒菱から入る。明確な有利構築。

◆ザシアン

ウーラオスルナアーラ+ヘイラッシャ

ザシアン軸はそもそもザシアンを投げてこないということも多く、選出択が難しかった。ザシアンが来ないとヘイラッシャが腐ってしまうが、その場合はルナアーラが動かしやすくなるので、それほど負けなかった。

◆テラパゴス

キラフロル→ルナアーラ+ウーラオス

テラパゴスとルナアーラで瞑想の積み合いになると、テラクラスターのPPと回復ソースの都合上、ルナアーラが有利な殴り合いになるが毒を撒くに越したことはない。ただ、なによりも大事なことは相手に毒を撒かせないようにすることであり、裏のキラフロルで毒菱を回収するような選出をすることもそれなりにあった。基本は上3体で戦えるイメージだが、それなりに臨機応変な選出が求められる。

◆ホウオウ

ウーラオス→ヘイラッシャ+@1

吹き飛ばしを持っているホウオウだと、そもそもルナアーラが刺さらないので、ルナアーラを投げないこともあった。基本的にはヘイラッシャで壊しにいくことになるが、地割れを全く当てないのでほとんど勝てなかった。明確な不利構築ではあると思う。

 

【重いポケモン

カイオーガ

特に最速スカーフだとイーユイも上から行動できず、ルナアーラも月の光の回復量が雨で低くなるせいで手も足も出なかった。

キノガッサ

ルナアーラを無傷突破してくることもあるほどのパワーを持つ激重ポケモン。ステロを撒いてからテラスイーユイやウーラオスで縛るか、襷まで削った後にマッハパンチを打たせてゴツメダメージを喰らわす以外の突破方法がなかった。増加傾向にあったが、それといった対策が思いつかないままシーズンが終わってしまった。

 

【結果】

TNしゅばばばば 最終190位(R2014)

TN Giwa      最終454位(R1958)

 

【後書き】

シーズン19お疲れ様でした。

今期の終盤は、最終日5日前の時点でメインロムのレートが1650かつサブロムがスパボ級という最悪な位置からスタートしており、正直、ここまでの好成績を収められるとは思っていませんでした。シーズン20はほとんど潜れないこともあり、このシーズンで勝てたことは素直に嬉しいです。

しかし、今回勝てた要因はミライドン構築に対してヤンキー行動を通し続けたところにあり、これを続けている限りは今後の成長は見込めません。これは謂わば下手くそな勝ち方であり、次に取り組むシーズンからは上手い勝ち方ができる完成度の高い構築を用意したいと思います。この記事を戒めとして、今後はより一層熱意を注いで励みます。

Twitter:@mado_poke

 

【Special Thanks】

ポケモンずきの色ルナアーラを貸してくれたはる(@haru_shaddoll_)

掲載するイラストを描いてくださった皆さん

晒さないでくださったミライドン使いの皆さん